第7回 近郊区間の法則で行く120円の旅

11月4日、近郊区間の法則を使って、特急や新幹線に乗ってきました。

行程
天王寺〜和歌山〜高田〜奈良〜加茂〜柘植〜草津〜米原〜近江塩津〜京都〜新大阪〜大阪〜寺田町

天王寺8:01→和歌山8:54 スーパーくろしお1号
今日は一人旅ではない。友人Sを誘ったところ、乗ってきたので一緒に行くこととなった。
天王寺で待ち合わせ。Sは早速約束の時間に10分遅れる。幸先が悪い。

大回りで特急乗車。もちろん合法だ。しかしSはとても不安そうで、僕に何度も「ホンマに(=本当に)大丈夫か?」と聞いてくる。電車が発車し、徐々にスピードを上げていく。
大和川を越える手前あたりで、検札があった。あらかじめ用意しておいた行程表と切符を見せる。
車掌さんは、「あぁ、あのグルッと回るやつね。」と言って、あっさりハンコを押してくれた。
検札が終わると、Sは急ににやけた顔になって、「ホンマに行けんねんなぁ。」などと言い出す。本当に調子のいい奴だ。
とは言っても気が楽になったのは確かだから、その後は楽しかった特急の車内。

和歌山9:06→五条10:22 普通五条行き
12分の連絡で五条行きに乗り換える。和歌山線は105系ワンマンカー(たまに他の車両も)走る単線だ。大抵の路線は架線が
のような形状をしているけど、
和歌山線は、
のような形をしていた。何か意味があるんだろうか?
橋本を過ぎたあたりで、検札があった。今回は特に何も言われずにすんだ。
車中の大半を運転席の後ろでかぶりつきつつ、電車は五条へ。
五条10:25→奈良12:05 普通奈良行き
3分の連絡で、五条からも同じく105系に乗る。
五条を出ると、すぐに近畿唯一のスイッチバック駅である北宇智駅へ。
進行方向が途中で変わる列車(タンゴexpなど)には乗ったことあるけど、本格的なスイッチバックは初めて。興奮のあまり、写真を撮りそびれました。しかも、このスイッチバックも間もなく無くなっちゃうそうで。来れる時間あるかな・・・?
その次の吉野口で近鉄が合流。よく見ると、JRとホームを共有している。りんくうタウンみたいな感じ。
その後は、高田で区間快速を見送り、
桜井のホームの規模の小ささに驚き、
天理の規模の大きさに驚き、
電車は奈良に到着。


奈良に着いた。すぐに加茂に向かおうと思えば出来るのだけど、そうすると加茂では42分待ち。加茂駅構内に売店が無さそうな気がしたので、奈良で昼食がてら時間をつぶす事にした。(この読みは当たりだった。)

奈良12:51→加茂13:08 大和路快速加茂行き
昼食をとって、次に乗る予定の亀山行きに接続する最後の大和路快速に乗る。
木津からは学研都市線、奈良線、関西本線の三線に分かれる。木津までは複線だったわりに、その先は三線とも単線になって分かれる。三線全て違う方向へ進んでいくさまはなかなか面白い。
木津を出て6分ほどのんびり走った後、終点の加茂に着いた。
加茂13:11→柘植14:06 普通亀山行き
加茂に着くと、亀山行きは既に停まっていた。写真を撮って、すぐに乗り込む。今日の行程の中で唯一のディーゼルカー。雰囲気は外の風景ともすごく合っていた(この車両の外観とはちょっと不釣り合いかもしれないけど)。ここでも、見事に風景写真を撮り忘れる。でも、木津川沿いをのんびり走って、情緒たっぷり。癒されましたよ。
柘植14:27→草津15:12 普通草津行き
21分の連絡で、草津行きに乗る。柘植に着いたら、山あいのせいか、少し肌寒かった。秋だな・・・と感じつつ草津線に乗る。これも草津までのんびり走る。傾きつつある太陽がちょうど当たって、ウトウトしていた。新幹線との交差部分には、「新幹線新駅 南びわこ駅(仮称)」の垂れ幕がかかっていて、建設工事も少し始まっていたように見えた。本当にここに駅が出来るんだろうか?
草津15:18→近江塩津16:35 新快速近江塩津行き
新快速が敦賀まで直通するようになって初めて新快速に乗る。
やってきたのは12両編成。例によって例のごとく運転席にかぶりつく。
今までの車両とは全然違うスピード。130km/hは当たり前。120km/hぐらいからブレーキをかけて一気に停車するのもかっこよかった。
米原で後ろ8両を切り離す。ここで13分停車。となりにしらさぎが停まっていたので、ついでに撮影。


ここからは4両で各駅停車。でも前のような食パン電車よりは快適だった。それにしても、長浜以北の駅のきれいこときれいこと。これも直流化の影響か。近江塩津の駅の変貌ぶりには本当に驚いた。(以前に来たのが2年前というのもありますが)

近江塩津16:45→京都17:57 新快速姫路行き
いよいよ旅も大詰め。こういう環状経路の旅はどこまでが往路でどこからが復路かがわからないけど、このへんまで来れば確実に復路だ。敦賀から来た新快速、これも4両。かなりの混雑ぶりだったので、近江今津での併結作業までずっとかぶりついていた。さすが高規格路線、速かった。


近江今津からはつないだ前8両に乗り換える。余裕で座れた。ここからは流れる景色を眺めながらもうすぐ終わる旅に侘しさを感じる。
だがそんなことは感じていられない。今日の旅にはまだもう一つメインイベントがまだ残っているのだ。それは・・・・・・

新  幹  線  乗  車

「120円きっぷでこれだけ電車に乗ってるのに、特急や新幹線に乗るなんて・・・・・。」と背徳的な気分にもなるが、それが許されている制度なんだからとことん利用してやろうという訳で、京都から新大阪の一駅区間を新幹線に乗ることにした。
京都が近づくにつれてテンションが上がっていく僕に対して、反比例にテンションが下がっていくS。僕に対して、「もうええやん、このまま大阪まで帰ろうや」とか、「もうお腹いっぱいやって」などとネガティブな意見ばかり繰り出してくる。「じゃあ一人でこのまま乗って帰ったらええやん。」と突っぱねると、Sは「それはちょっと・・・・」などと言う。

心配症のSを尻目に、新快速は京都に到着した。

京都18:12→新大阪18:27 のぞみ41号博多行き
京都に着いた。乗り換える新幹線まで15分しかないので、少し小走りになりながら新幹線の改札に向かう。
特急券売り場で、新幹線特急券を買う。
以下、そのやりとり S窓口のお姉さん
「いらっしゃいませ。」
「あの・・・これで新幹線乗れますよね?新大阪まで。」
(行程表と切符を見せる)
「えっと、少々お待ちください。」
(それを持って窓口の奥に消える)

「ホンマに大丈夫か?」
「大丈夫やって、そんなに心配せんでも」
「もうええって、(僕の名前)、帰ろうや」
「だから一人で帰ればええやん」
(3分ほどした後戻ってきて)
「お待たせしました。新大阪までですね?840円になります。」


無事特急券を買い、改札も通過。ホームに上がる階段の途中で、Sはまたにやけ顔で「ホンマに行けんねんなぁ」と抜かしだす。本当に調子のいい奴だ。さらに調子に乗ったSは、「おい、ちょっと撮ってくれや」と無事新幹線に乗ろうとしているS自身の撮影を要求。とりあえず撮ってあげた。

京都で新快速を降りてから走ったのには、少し理由があった。それは、この「のぞみ41号」に乗るためだった。のぞみ41号は500系車両で運転される。どうせなら700系や300系より500系に乗ろうというわけだ。
自由席は16両中先頭の3両。自由席の乗車口まで行くと結構な列が出来ていた。これじゃとても座れそうにないと思ったので、ずっとデッキで立っていた。やっぱり新幹線。たった一駅でも速い速い。ついでに新大阪到着時アナウンスを録音した。


新大阪に到着。あっという間だった。ホームの端まで行って車両を撮影。運転士さんが会釈してくれた。その後、レールスターを撮って下の改札へ。特急券は無効印を押してもらってとっておく事にした。

新大阪18:42→大阪18:46 普通西明石行き
新大阪からは来た電車に乗ることに。たまたま乗った普通は321系だった。なかなかの混雑ぶりで、当然ながら立ったまま大阪へ。
大阪18:51→寺田町19:06 大阪環状線外回り普通
ここまで帰ってくると、一気に現実に引き戻された感じがする。ちょっと憂鬱になる。
乗り慣れてる区間だし、都会に帰ってきたってこと以外は特筆すべき点はなかった。

寺田町でも、乗車券には無効印を押してもらい、Sとも別れて帰途に着いた。


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